ざっくり法学入門②

ざっくり法学入門①では、法規範というものついてお話しました。

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ざっくり法学入門①
ここでは、法学の入門編として、法律学とは何なのかという話をしていこうと思います。 まったく法律を勉強したことがない、という人もいると思...

ざっくり法学入門②では、法の種類と法秩序について書いていきたいと思います。

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法にはどんな種類があるのか?

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法には、大きく分けて成文法(制定法)と不文法(非制定法)があります。

成文法(制定法)とは?

成文法とは、国の立法機関が「◯◯法」などと文章で定めた法のことです。

例えば、日本の場合は、以下のような法が存在します。

憲法

国家の基本秩序について定めた法で、すべての法の上位に位置します。

法律

国会の議決を経て制定される成文法で、民法や会社法、刑法といった法律が例に挙げられます。
法律と、次の命令を合わせて、法令と言ったりします。

命令

行政機関が制定する成文法で、例えば内閣が制定する政令や、内閣総理大臣が制定する内閣府令、省庁の大臣が制定する省令などがあります。

規則

国家機関や行政組織などが、その内部規律や手続きなどについて定めるものです。議院規則や最高裁判所規則などが例に挙げられます。

条例

都道府県や市町村など、地方公共団体が、地方議会の議決によって、地方公共団体の事務に関して制定する成文法をいいます。
例えば、青少年保護育成条例や、客引き禁止条例、バリアフリー条例などがあります。

条約

文書による国家間の合意で、法律に優先する効果があります。
日米安全保障条約や、自由貿易協定などが例に挙げられます。

不文法(非制定法)とは?

この成文法に対して、不文法とは条文の形で法律が存在しないものをいいます。

慣習法や判例法、条理などが、この不文法にあたります。

慣習法

ある社会において、長年にわたって行われてきた行為が慣習が、法としての効力を有するに至ったものをいいます。
慣習がいつ慣習法になるかは、その社会の人がそれを必ず守るべき規範だと認識した段階に至ったといえる場合で、何か明確な基準があるわけではありませんが、国家がそれを法として公式に認めるという場合もあります。

判例法

判例法は、裁判所の判断である判例が、集積していくことによって成立する法です。

条理

条理とは、物事の道理や筋道をいい、道徳規範と近いものといってよいと思います。

日本では、国会の議決を経て制定される法律を始めとして、成文法による法秩序が基本となっています。
これを制定法主義と言います。ドイツやフランスなど、大陸法系の国は、この制定法主義が通常です。日本も、もともと明治時代にドイツやフランスから法律を輸入した経緯がありますので、大陸法に属し、制定法主義をとっているわけです。

これに対して、判例法をもっとも重要な法源(法律の存在根拠)と考えるのが、判例法主義です。
英米法は、この判例法主義を採用しています。

法がバッティングしたらどうなるの?

このような法が、相互に矛盾したり衝突したりした場合、どうなるのでしょうか?

例えば、国が決めた法律と、ある省庁の大臣が定めた省令がバッティングしたら、どちらが優先するのでしょうか?

この場合は、上位の法が、下位の法に優先するということが原則です。先の例で言えば、法律が省令に優先するということになります。
これを形式的効力の原理といいます。法令の形式的効力の上下の差で判断するからです。

また、形式的効力が同じ法の規定が矛盾する場合は、新しく定められた法が優先します。(新法は旧法を破る)

また、ある事項についての一般的な規定を有する法(一般法)と、特例を定める規定を有する法(特別法)がある場合、その特例については特例法が優先的に適用されます。
例えば、一般的な契約関係は民法が規律していますが、商人の取引については、民法の特例法である商法が優先して適用されるということになります。

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次は、法の分類や効力などについて見ていきましょう。

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