解法テクニック!組み合わせ問題で効果を発揮する背理法(背理消去法)とは?

組み合わせ問題というのは、例えば、「次のアからオまでの文章のうち、正しいものを2つ選んだ組合せを選びなさい」というタイプの問題です。
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この手の問題は、消去法を使う人が多いと思いますが、もうひとつのテクニックとして、背理消去法があります。
最近の行政書士試験では、選択問題や個数問題も多く、それほど使える場面は多くありませんが(組み合わせ問題は出題数5~6問くらい?)、それでも知っておいて損はないテクニックです。

この背理消去法を使いこなせれば、かなり組み合わせ問題を解くのが早くなりますので、この記事ではこの背理消去法を解説したいと思います。

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まず基本の消去法から

例えば、次のような問題があったとします。

次のアからオまでの文章のうち、正しいものを2つ選んだ組合せを選びなさい

(選択肢)
1.アイ 2.アオ 3.ウオ 4.イエ 5.ウエ

ここで、仮にアとエが確実に間違っていると判断できれば、アとエを含む1,2,4,5の選択肢は消去され、3が答えとなります。

「正しいものを選べ」という指示から、「間違っているもの」を消去するのが消去法です。
これはだれでも使っているテクニックだと思います。

では、背理消去法とは、どんなテクニックでしょうか?

背理法とは?

背理法とは、ある命題 Pについて、P の否定を仮定すると、矛盾または明らかに偽であるような結論が導けることにより、P が正しいと結論付ける証明法です。
文章で書くと、少し難しいですが、テクニック自体は簡単です。

これを組み合わせ問題の解法に応用したのが、背理消去法です。

背理消去法のテクニック

先ほどの問題例をもう一度見てみます。

次のアからオまでの文章のうち、正しいものを2つ選んだ組合せを選びなさい

(選択肢)
1.アイ 2.アオ 3.ウオ 4.イエ 5.ウエ

今度は先ほどと逆に、アとエが確実に正しいと判断できたとします。

ここで、背理消去法を使うと、アを含む選択肢1と2の組合せであるイとオを含んでいる3と4は、自動的に(論理的に)消去できます。

1.イ 2.オ 3.ウオ 4.イエ 5.ウエ  ←正しいアの組合せになっているイとオを含む肢が切れる。

同じように、エを含む選択肢4と5の組合せであるイとウを含んでいる1と3は、自動的に(論理的に)消去できます。

1.アイ 2.アオ 3.ウオ 4.イ 5.ウ

そうすると2と5の選択肢だけが残りますので、あとはウとオのどちらが正しいかという判断だけになります。

分かりますか?

なぜ背理消去法で肢が切れるのか?

上の例で、アが絶対に正解である場合に、たとえば3が答えとなるすると、それは3.ウオの肢が正しいことを意味しますが、そうだとするとオが正しい以上、アオの2も正解となってしまい、正解が2つあることになってしまうからです。

もっとも、2つ選べという問題が出た場合には、この背理消去法は使えません。使える場面が限られるといったのはそういうことです。

実際の問題を解いてみる

実際の問題を解いてみましょう。

平成26年度 問題37
株式会社の設立における出資等に関する次の記述のうち、会社法の規定に照らし、妥当でないものの組合せはどれか。

ア  株主となる者が設立時発行株式と引換えに払込み、または給付した財産の額は、その全額を資本金に計上することは要せず、その額の2分の1を超えない額を資本準備金として計上することができる。
イ  発起人は、会社の成立後は、錯誤を理由として設立時発行株式の引受けの無効を主張し、または詐欺もしくは強迫を理由として設立時発行株式の引受けの取消しをすることができない。
ウ  設立時発行株式を引き受けた発起人が出資の履行をしない場合には、当該発起人は当然に設立時発行株式の株主となる権利を失う。
エ  発起人または設立時募集株式の引受人が払い込む金銭の額および給付する財産の額の合計が、定款に定められた設立に際して出資される財産の価額またはその最低額に満たない場合には、発起人および設立時取締役は、連帯して、その不足額を払い込む義務を負う。
オ  設立時発行株式の総数は、設立しようとする会社が公開会社でない場合を除いて、発行可能株式総数の4分の1を下ることはできない。

1 ア・イ
2 ア・オ
3 イ・ウ
4 ウ・エ
5 エ・オ

妥当でないものの組合せですから、☓になるものの組合せを選ぶ問題ですね。例と逆になることに注意して下さい。

まずアを見ると、会社法445条2項と同じ内容ですから、◯です。
ということで、1と2は消去法で切れます。

次にイを見ると、会社法51条2項の内容と同じですから、◯です。これで3が切れます。
4と5が残って、エが間違っていることは明らかですから、ウとオの正誤を判断することになります。
オは、会社法37条3項と同じですから、オが◯です。

よって、ウエの組合せの4が正解ということになります。

なお、ウは、「当然に」というところが間違いで、会社法36条に反します。
またエは、会社法52条で現物出資財産について規定されていますので、「金銭の額」というのが間違いですね。

では仮にアが◯、ウが☓だと判断できたとしましょう。
そうすると、1と2は消去法で消え、5も背理消去法で消えますから、3と4のイとエの正誤が判断できれば答えが出ます。

あるいは、イが◯、エが☓だと判断できたとしましょう。
そうすると、1と3が消去法で消え、2も背理消去法で消えますから、あとは4と5のウとオの正誤判断のみで解けます。

すべての文章の正誤を判断しなくても、2つ判断できれば2択までは確実にしぼれますので、解答スピードを上げるのに役立ちます。

しかし、文章の正誤の判断は、普段の勉強で正確にできるようにしなければなりません。
あやふやな正誤判断だと、せっかくの解法テクニックも活かせません。

結局のところ、普段の勉強が最も大事という話でした^^;

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